RFID(Radio Frequency IDentification)とは、ICタグを利用した識別システムです。 RFID は、電波でデータ通信をするため、バーコードを使用した識別システムと比較して汚れに強く、複数のものを一括で読み取れ るという違いがあります。 多くの製品や配送物等から情報をすばやく正確に読み取ることが可能なことから、RFIDは作業の効率化が必要なさまざまな場面で導入や活用が広がっています。
~NFC対応スマートフォンで読み取るだけでWebブラウザに判定結果を表示できるクラウド認証機能付きICタグ2製品を開発~
■ 開発の背景
IoTやロボティクスへの注目が高まる現在、生産現場や物流業界などにおいて、IC タグなどICT 技術を用いた生産・供給活動の自動化・最適化への動きが加速しています。同時に、世界的に拡大する模倣品や海賊版対策としても、ICタグの活用が拡大しています。特にNFCタグは、専用のリーダライタだけでなく生活者が保有するNFC対応のスマートフォンでも読み取れるため、その活用が期待されています。
凸版印刷は2003年から業界に先駆けてICタグ事業に着手。ICタグを用いた物品管理や資産管理ソリューション、ブランドプロテクション向けの真贋判定ソリューションなどを展開し、企業の物流センターや生産工場、海外での販売製品などに多数採用されています。
今回、NDEF方式でありながらクラウド認証機能を持つ新製品を開発。従来は固定のURL情報を元にしたWebページへの直接アクセスや、Bluetoothを用いての機器ペアリングなどの利用にとどまっていましたが、凸版印刷が従来培ってきたICタグの設計ノウハウにより、クラウド認証が可能なICタグの開発に成功しました。
■ 本製品の特長
・専用アプリがなくてもICタグの認証が可能
本製品には、NDEFでクラウド認証が可能な特殊ICチップを採用。NFC対応スマートフォンで読み込むだけで、専用アプリを使うことなく認証結果をWebブラウザに表示できます。
・NFC対応スマートフォンでの読み込みが可能
NFC対応ICタグのため、専用のリーダライタがなくても生活者が保有するNFC対応スマートフォンで読み込みが可能です。
・クラウド型サービスとの連携が可能
凸版印刷が従来提供している、クラウド型統合ID認証サービス「ID-NEX」と組み合わせることで、商品のライフサイクルを一元管理できるサービスの提供が可能です。
<真贋判定タイプ>
・読取ごとに演算によるIC認証を実施
ICタグを読み取ると、ID情報を読み取るだけでなく、演算による認証情報も取得。認証情報は読み取りごとにことなり、クラウド上でその演算結果を判定するため、高いセキュリティ性を保有しています。
・脆性加工で不正対策
本製品は、ラベルをはがすとアンテナが破れ、ICタグが壊れる脆性加工を施しているため、貼り替えなどの不正を防止できます。
<開封検知タイプ>
・断線してもICタグとしての機能を保持
通常のICタグは回路の一部が断線すると読取不能となってしまいますが、本製品は通信用アンテナと断線検知用の2つの回路を備えています。そのため、検知回路が断線してもICタグとしての機能を保持できます。
・開封後もマーケティングなどに利用可能
消費者が開封した後も、トレーサビリティ情報やマーケティング情報などを提供するツールとして利用できます。